高校入試国語~記述の書き方

今回は「高校入試国語~記述の書き方」です。

前回の、東雲高校の入試問題で記述問題が多く、また、県立入試でも、40字、50字と記述問題もあります。そこで、急きょとりあげました。

答えは本文から探す。

まず、答えは本文中にあります。自分で解答の文章を考えて書くというよりは、答えを本文から探して、それをもとに答えの文章を作ります。

もちろん、「考えて書きなさい」という問題もあり、それが増える傾向にあります。それでも、本文を元にして、本文の文章を使うことを心がけましょう。

文章を読む読解力は必要ですが、問題に合う答えを本文から探して、文章をつくります。ある程度、答えの作り方が分かれば、記述問題は怖くありません。

答えは傍線部の前後にある。

そして、答えが本文のどこにあるか。かなりな確率で、問題の傍線部の前後にあります。

「その」「この」など指示語が絡めば直前です。また、「その例は」「それはすなわち」など、答えが直後にあることを示す表現も多いです。

※ 「それ、これ」など何を指しているかの問題は、直前です。ただし、「それはこういうことである」とあれば、直後です。

説明文では、「すなわち」「つまり」「要するに」などの語は、囲むなどしてチェックしましょう。その後に、まとめが書かれていて、答えになる場合が多いです。

問題を解く前に読むとき、チェックします。また、これは大事だと感じたら印をつけましょう。さらに、「 」をつけた語も、作者が強調したい語であることが多いです。

小説、物語文では、登場人物についての問題の場合、その人物の言葉「  」、表情を探しましょう。

また、これも読むときに、登場人物の心情や表情に線を引き、チェックしましょう。同時に、風景描写が人物の心情を表すことが多いです。これもチェックしましょう。

「本文中の言葉を使って」はほぼ抜き出せ。

本文中の言葉を使って答えよは、ほぼ抜き出す問題と考えていいです。字数を合わすために、一部省略したり、2か所の表現を合わせたりします。

また、その抜き出した答えの中に、「それ」「彼」などの指示語があった場合、その内容を具体的に書くことも多いです。解答に「それ」を残して書くと、それって何?となります。

自分で考えて答えを作る必要はありません。内容が合っていても、採点の時に、模範解答と照合して、✖になることも大いにあります。

問題の指示に従う。

当たり前のことですが、問題の指示に従って下さい。というのは、短い問題の文章を流し読みして、問題とちがう答えを書くことが多いからです。

例えば、「具体的に書け」とあるのに、具体的に書いていないなど。問題の文章に、線を引いたり、囲むなどして、何を答えるのかおさえて下さい。

語尾に気をつける。

答えの文章の最後、語尾には注意してください。「どういうことか」なら「~ということ。」、理由を答えるなら「~から(ので)」など。語尾がおかしいと、-1点という採点基準もありえます。

特に、どんな「気持ち」を答える問題は、最後に「うれしい」「楽しい」「悲しい」などシンプルな言葉をつけて、「~なうれしい気持ち。」と書き終えましょう。単なる「気持ち」だけだと、採点基準で-1点になる可能性が高いです。

字数は9割以上書く。

一般的には、字数の8割以上と言われています。40字なら32字以上です。

しかし、基本的には、字数ギリギリまで書くべきです。少なくとも9割以上は書くようにしてください。

採点基準は分かりません。

逆に、字数が少ないと、採点対象にされず0点になる可能性が高いです。

また、空白にするのは避けましょう。先程書きましたように、答えは傍線部前後にあることが多いです。8割以上の字数を越えて、傍線直前の文を書けば、部分点がもらえるかもしれません。少なくとも、0点からの減点はありません。

答え合わせの時に、書き方を学ぶ。

では、どうやって記述問題を書けるようにすればいいでしょうか。

それは答え合わせの時にします。

模範解答の文章が、本文のどこにあるか探して下さい。そして、線を引いて下さい。その本文から、どのようにして解答の文章が作られたのかを見て下さい。

先に書いたように、一部を変えたのか、2か所を合わせたのか、または本文とは違う表現に変えたのか、加えたのか。それを見ることで、解答の作り方を学んでください。

難しい説明文の場合、内容が理解できないこともあります。しかし、記述問題の書き方を学ぶことで、分かっていなくても、正解を書くことは可能です。