国語力

「国語力」とは、国語という教科にとどまらず、学力全般と大きく重なります。

今回は、教科としての国語よりも、学力よりの「国語力」とします。

語彙力

語彙力とは、「生まれてから、それまでに触れてきた言葉の総量」です。

国語ができるようになるために、読書が必要と言います。それは正しいです。読書も言葉に触れる手段の1つです。それに、国語のテストでの読解問題と同じ形式ですから、効果はあります。

しかし、読書は言葉に触れる手段の1つに過ぎません。他にも、言葉に触れる機会は多くあります。

人と話す。すなわち、自分がしゃべる、人の話を聞く。

作文を書く。LINEでやり取りをする。

本を読む。図鑑を見る。漫画を読む。新聞を読む。今なら、ネットニュースを読む。

テレビを見る。映画を見る。動画を見る。ゲームをする。

もちろん、勉強をするもです。

こう考えると、語彙力を豊かにするために、勉強する(+読書する)だけでは足りないと思われます。

ゲームや漫画にしても、多くの語彙力を獲得できます。例えば、桃鉄で、日本や世界の地理を自然と学びます。それは極端な話だとしても、日本語にとどまらず、英語(カタカナ込みで)も多く目にします。

英単語を覚えるときに、日本語になっている英語を知っていると、格段に覚えやすくなります。

もちろん、ゲームのやり過ぎは危険ですが、いろいろなものに触れることも大事です。

私自身は、小学5年生くらいから、急激に勉強ができるようになりました。それまで内気でふだん何もしないような子でしたが、急にしゃべり出して、色々なことに興味を持つようになりました。

図鑑や百科事典を読み漁り、漫画も突然読み始めます。本は読まなかったですね。勉強も特にしたわけでもなく、もちろん塾などにも通っていません。

そして、小6では、中学受験に耐えられる学力が備わっていました。まあ、これには算数の開眼もあるのですが。

考える

語彙力をつける時点で、実は思考力も備わってきます。

人と話すときは、聞いて理解しようとしますし、どう表現しようか考えます。本を読むときも、考えながら読みます。何が書いているのか考えますし、場面を想像します。

何か分からなかったら、色々と調べます。今なら、スマホで検索すれば、すぐに分かります。昔は、辞書や参考書、図鑑、事典などで調べました。その過程で、他にも目がいき、ますます語彙も知識も増えます。

そして、話すとか、書くという言語行為が重要だと思います。どう表現しようか考えて、それを形にして出す。そこで学力が養われていきます。

これは、小学生から中学校低学年くらいまでに、大きく身につくことだと思われます。その時期が、自然と吸収できるでしょう。

分からないことがあれば、どうしてそうなるのか考える。その姿勢が大切で、それを継続的にするかどうかで、ものすごく大きな「国語力」の差を生みます。

「考える」ことにより、言葉自体を深くのみ込むことができ、さらに語彙力もつきます。そして、相乗効果で、「国語力」(=学力)が向上します。

分からないことがあれば調べる。

なぜそうなるのか、分かるまで考える。

この2つの単純な行為で、大きく変わります。それぞれ面倒ですし、疲れることですが、それを上回る好奇心、探求心があるかどうかです。

分からなくても気にならない、では成長はありません。