今回は「人間は忘れる生き物」です。指導しても、なかなか定着しなかったりします。前にやったのに…と嘆きます。しかし、忘れるのは自然なことです。
忘れて当たり前
テスト対策で、前日解いた問題をもう一度解きます。しかし、また同じ間違いをします。
あれだけ説明したのに。また、解いた後、もう一度解き直しをしたのに。そして、再テストまでしたのに。
※ 直後の解き直し、やり直しは効果が薄いです。
分かっていない?そのときは理解しています。
いやいや、一晩寝れば忘れます。人間は忘れる生き物なのです。
そこで、小分けにして、くり返して覚えると記憶に残る。また、一度に大量に覚えたことは、脳が拒絶して忘れる。
よく言われていることですね。
実験その1
ということで、私自身で試してみました。10桁のランダムな数字を覚えます。例えば、5938142632
何度も書いて、覚えます。何回も再テストします。30分程くりかえします。
そして、その数字は伏せて、1日過ごして次の日…
593…2?…413…
覚えていません。
長期記憶
一方で、人間は、長期記憶でずっと覚えることもできます。
指導要綱改訂により、中学生の英語で、習う英単語が急増しました。少し前なら、高校生で覚える英単語が、バンバン出てきます。
指導していて、私は、その新しく増えた単語が分かります。英語の指導は中学生までです。英語の勉強を他にすることもありません。
しかし、学生時代に覚えた英単語を、30年経っても覚えているのです。少し気持ち悪いです。
これは、超進学校で、死ぬほど英語をやらされたせいです。7000~8000語を中学から浪人まで、何回くり返したことか。
実験その2
先ほどの定期テスト対策で、次の日に忘れると。私の指導が悪いのかと落ち込みますが、忘れるのは当たり前のことです。
理解すれば忘れにくいですが、それでも忘れます。理解した内容を忘れます。
人間の記憶のメカニズムはよく聞くのですが、以前に試したことがあります。悪く言うと、実験です。
A君は、英語の問題を解いて、その後に、覚えてもらい再テストをします。初見は正答率が50%です。再テストは9割くらいで、再再テストをします。
そして、次の日に、もう一度テストをします。正解率は約80%で、すでに結構忘れています。A君は、その問題はそこまでにします。
一方、B君も同じ英語の問題を解き、やはり正答率は約50%です。訂正しただけで、あとは何もしません。
そして、次の日に、同じ問題をします。正答率は60%です。一度では身に付かないですね。
さらに、次の日にまた同じ問題をします。正答率は75%で、少し上がります。また、次の日もして90%です。少しずつ覚えるんですね。
結論
…そして、数日後、2人とも同じ問題をします。かけた時間は同じくらいですが、A君は60%でB君は80%という結果でした。やはり、回数をくりかえした方が記憶に残るようです。
それにしても、それでも忘れるんですね。結論、人間は忘れる生き物でした。
