今回は「医学部の壁」です。
以前「医歯薬系の壁」のとき、歯薬と医学部では、さらに高い壁があると言いました。
国公立の医学部(医学科)に一般入試で合格するとなると、かなり高いレベルになります。
公立のトップ校でも、5~10%…ですが、そこには推薦も含まれています。二番手校になると、一人いるかどうかとなります。
私の母校もそうですが、中高一貫校がかなり強く、多くの合格者を出します。
昔に比べてかなり難化
例えば、30年以上前の話ですが、愛媛大学医学部は大阪大学の工学部と同じくらいの偏差値でした。
しかし、今では、愛媛大学医学部もかなり難化しています。いわゆる地方の医学部が底上げされました。医学部人気が高まり、まだ推薦入試の増加、地方枠などの影響もあり、一般入試が難しくなっています。
※ 加えて、私立大学の医学部がかなり難化しています。
医学科へのルート
医学科の一般入試を突破するには、主に2つのルートがあります。
まず、中高一貫の進学校。国立医学部に多くの合格者を出している進学校に入るのが、王道でしょう。
そして、公立なら地方のトップ高校に進み、さらに上位に食い込むこと。
もちろん、一般入試だけでなく、推薦入試の枠も最近は増えています。この場合でも、地方のトップ公立高校に進学します。そして、より上位にいないと厳しいです。
この2つのルート以外で、国立医学部に合格できるケースはまれです。すなわち、そのどちらかに入れるようでないと、そもそも難しいとさえいえます。
そして、私の母校を推すわけではありませんが、やはり中高一貫校が強いです。昔とは、変わったでしょうが、勉強の質量が常軌を逸しています。特に、英語は中1から通して、かなりの学習量です。
能力が高い連中が、東大・京大はちょっと難しいから、無難に医学部にしようかと流れこんでいきます。もっとも、最近は、最初から医学部狙いが多いらしいですが。
昔なら、愛媛大学など地方の医学部は、比較的入りやすかったですが、今は底上げされて難しく、競争が激化しています。地方では、地元の優秀な公立の現役生が、推薦を含め上位で合格します。残りの少ない枠を争うことになります。
入試では8割弱必要
多くの国立大学医学部の合格最低点(一般入試前期)は、7割強~75%前後です。共通テストと記述テストの総合点です。これは、私たちの時代から、あまり変わっていません。
※ 共通テスト5教科+記述英数理3教科が多いですが、今は教科が違ったり、違う形式の入試をする大学も多くあります。
合格最低点ではぎりぎりなので、合格するには8割は必要といえます。
この総合で8割をとるのが、どれほど大変か。大昔で恐縮ですが、体験した私自身が強く感じます。
私が岡山大学医学部を受験した時、自己採点で正確ではないですが、総合で81~82%でした。そのときの合格最低点は、8割弱。私は中くらいで、合格したと思われます。
センター試験で86%、記述で75%くらいでした。誰しも苦手な教科を抱えていますので、折り合いをつけて高得点を取るのは大変です。そのときの調子、問題などである程度運にも左右されます。
今もそうでしょうが、現役は4割弱と少ないです。私は一浪しましたが、現役の時は、空回りして失速して7割程度でした。そこから一浪して、安定して点数が取れるようになり何とか合格できました。それも、そのとき調子がよく、かなり集中できたからです。
それに、私は、ただ勉強を怠けていただけで、模試でも常にA判定でした。同級生にも、そういうタイプが多く、全国の中高一貫校出身者が、受験に来ます。
公立から国立大医学部へ
もちろん、公立高校からも国立大医学部に多く合格します。
私自身、今まで何人か指導したことがあります。それらの人たちは、正直に言うと「ものがちがう」という印象です。中学校のころから、勉強に対する才能にあふれています。
そして、それらの人は、間違いなく勉強量が半端なく多いです。これは、推薦、一般を問いません。素質がある人が、フルに努力するという感じです。
2022年度の岡山大学医学部の前期の合格最低点は、約70%です。共通テストが難化した影響がありますが、7割なら努力すれば…と安易に考えないで下さい。
そういう猛者たちがしのぎを削っての7割です。
