今回は「読めない」です。
どの教科でも、問題文が読めていません。
読めないから、何を聞かれているか分からない。どう答えていいかわかりません。
でも、「読めない」と一括りに言いますが、少しあいまいな気がします。
また、読解力がないともよく言います。
国語にとどまらず、学力全般を指すこの言葉は正体がぼやけています。
さらに、指導要綱が変わり、大学入試の共通テストを始め、学力の概念も変わろうとしています。
その時、よく読解力が必要とも言います。確かに共通テストは問題文が長いです。さらに、思考力を問うとも。それって何なのでしょう。
今の子たちは…
実際に指導していて、今の子たちは読解力が落ちたなと感じます。また、ことばを知らないなとも。そして、簡単な考える問題が分かりません。
もっとも、それって昔からずっと言われ続けています。
大昔、私が子供の時もそうでした。子供たちが本を読まなくなって、マンガばかり読む。そして、ファミコンなどゲームばかりすると。
塾の仕事をして20数年ですが、小中学生の読解力はそれほど大差ないです。
ただし、ここ数年はあれ?と思います。コロナの影響なんでしょうか。「言葉が弱い」と感じます。
読書とかよりも、基本的な会話などコミュニケーション不足でしょうか。
例えば、小学生の漢字の読み書きが弱いと感じます。
言葉を知らない
今の子たちは言葉を知らない。これもよく言います。そして、確かにそう感じることも多いです。
例えば、最近ですと「負けがこむ」の意味を選ぶ問題。何と中2生全員間違えました。また、中3生でも正答率は半分以下です。
しかし、この「知っていて当たり前」という感覚も、時代や世代などで違います。
社会の情勢が大きく変わり、少し前の常識は通じません。子供たちが語彙力がない、読めないと嘆くのは、古い考えなのかもしれません。
読み取りができない
例えば、公立中学生で国語ができない場合…
読み取りができていないと感じます。
何を聞かれているのか、どう答えればいいのかが「あいまい」です。
① 語彙力のなさ…知らない言葉、意味があいまいな言葉が多くぼやける。
② 文章を目で追えない…細かく読むのも、全体的に把握するのも弱いです。
②に関しては、今中2生は塾で毎回国語の長文を1題しています。そこで、個別に読み方などを指導しています。
国語の読解問題に関しては、別に読めなくても、問題はある程度解けます。慣れと解き方はあります。
しかし、あまりにも語彙力がなく読めないと、それ以前です。
小学生までにことばと読むのを…
小学生までに読む力をつけないと難しいと感じます。
また、国語の教科だけでなく、生活全般に関わると思います。見たり聞いたり、話したり、すべての言語活動です。
また、先ほど言いましたコロナの影響ではないですが、学習指導要綱の変更も含めて、従来の「読む」力とは別の能力がこれから必要でないか。
それが、今ちょうど過渡期なので、いろいろと不具合が生じているのかもしれません。
小学生までに、漢字の読み書き、ことばをしっかりとしておきたいです。ことわざや慣用句、故事成語も触れておきたいです。
□をなでおろす。
□に入る体の一部を表す漢字は?(正解:胸)
中学生、半分くらい書けていません。「肩」をなでおろすって、なで肩?((笑))