今回は「どこを覚えればいい?」です。
特に理科や社会では、覚えるべきことが多く、どこを覚えればいいのか迷います。それは、すなわち「どこがテストに出るのか」ということでもあります。
学校のテストや入試で出そうなところはどこなのか?
その重要事項だけを覚えればいいのか?
細かい所を全部覚えるべきなのか?
目次
重要事項はどうやって判断する?
一般的には、教科書の太字、学校のワークなどの問題集の問題、問題集や参考書の単元ごとのまとめなどに重要事項はあります。
これらを重点的に覚えれば、定期テストではある程度点数が取れます。そこで、なかなか覚えられない場合、その教科が苦手な場合は、そこから暗記していきます。
覚えるときは、いきなり細かいことを全部覚えるのではなく、大まかな概略から入り、細かいところを詰めていくと効率的です。
そのときに、重要事項から入るのは自然なことでしょう。
塾でポイントを絞るのはあり?(中学理科・社会)
公立中学校対象の塾で、理科や社会をする場合、ポイントを絞ってすることになります。それは、塾での時間が限られているので、仕方がないことです。
そして、テスト対策では、テストで出そうな問題を多くします。それは、ポイントが絞れて、分かりやすく感じます。私が指導する場合も、ポイントを絞ります。
覚えるとっかかりになりますし、テストでも一定の効果があります。さらに、そこから細部を覚えていけば、高得点も狙います。
しかし、個人的には、この塾での「ダイジェスト版」はいいとは思っていません。その理由は、以下で詳しく述べますが、勉強の本質からは離れているように感じます。
言い方は悪いですが、塾の「ダイジェスト版」は商品としては、効率的ですしお得ではあります。
また、塾によっては、時間をかけて、細かいところも含めて網羅する塾もあります。ただし、その場合は、時間と費用がかさみ、効率は悪いといえるでしょう。
重要か見極める力を養う
先程言いました、ポイントを絞ることですが、これは、生徒たち自らが見抜いて欲しいです。中学の低学年から、テストのたびに試行錯誤をして、どこか大事か見極める。そうすることで、学力もついていきます。
塾などで、安易に(?)用意されたポイントだけを覚えても、ごく表面的な勉強にすぎません。それで、実力テスト、その先の入試問題まで通用するでしょうか。
そこは意外と通用するのですが…。ただし、高校に進んだ時、莫大な学習量を目の前にして困ることになります。また、塾や予備校の力を借りることは可能ですが…大学入試までは難しいでしょう。
どこまで覚えるべきか
教科書の太字など重要事項を覚えるだけでは、当然いけません。それでは、定期テストですら、よくて50点でしょう。もちろん、その先の入試では通用しません。
塾などで、テスト対策をしたとしても、その勉強だけでは細かいところまでカバーできません。教科書やノート、プリントの隅から隅まで覚える努力をすべきです。
テスト前だけでなく、普段から勉強すべきなのは当然ですが、理想論です。たいてい、テスト前に慌ててします。そして、それは悪いことではありません。
テスト直前に、切羽詰まって、追い込んで勉強することはいいことです。そこで、脳を活性化して、鍛えます。その時に、効率よく格好よく勉強しようとするのではなく、泥臭く勉強すべきです。
やり方が少々まずくても、試行錯誤して、色々と自分に合ったやり方を見つけた方がいいです。遠回りに思えますが、それが力となります。
塾のダイジェストと問題演習の弊害
ここで、塾に対して否定的ですが、塾のテスト対策の行き過ぎは弊害があります。まず、重要なところを見極めることなく、安易にそこが示される。また、塾では問題演習中心で細かいところまでできません。
細かいところまで覚えるなど指示して、塾に来させてテスト勉強させるのは、まだいいです。ただし、それがサービスの一環なら、疑問です。無料の補習ならまだしも。
生徒自身が自分ですべきです。その結果、テストができるかどうかは問題ではありません。色々試して苦労して勉強することが大事です。
高校内容をどこまで覚えるか
高校内容になると、習う内容が難しくなり、また学習量もかなり多くなります。
そのときに、どこが重要なのか見極める力と、細部まで詰めて覚える習慣があると、高校の勉強でも通用します。
中学までのように、100%覚えることは不可能です。覚えるべきところまで、要領よく覚える。その融通が大事になります。