今回は「仮説検定(数Ⅰ)」です。
数Ⅰデータの分析で新課程で、「仮説検定」が加わりました。
授業でするのですが、何回か逆になって分からなくなります。
仮説検定って何?
深く掘り下げてみます。
仮説検定とは?
仮説検定とは、最初に仮説を立てて、立てた仮説のもとで実際に起こった確率を計算し、結論を導く統計的な手法。
わからない。具体的な例で考えよう。
具体例で考える
「コインを10回投げて、9回表が出た」
これは、表が9回も出たので「このコインは表が出やすい」と考えられます。
しかし、この考えが正しいと示すことは難しいです。たまたま表が9回出たかもしれない、というわけですね。
そこで、この主張に反する仮説を立て、その仮説が疑わしいと考えられる場合に、もとの主張が正しいと判断する、と考えよう。
???
コインが表が1/ 2であると仮定して、それがおかしいとなったら、このコインは表がでやすい…回りくどいな。
続けましょう。
仮説を立てる
① 「このコインは表が出やすい」という主張に反する仮説として
「このコインの表が出る確率は1 / 2である」を立てる。なるほど、いかさまはなく公正なコインとします。
② 基準となる確率を0.05 と定める。
問題でこの0.05(5%) はよく出てきますよね。確率が0.05以上ならば、仮説は正しい…
10回投げて9回以上表が出る確率を求めると、およそ0.01である。これは、問題では表などから求めます。
③ この0.01は、基準となる0.05より小さい。
このときは、仮説のもとで珍しいことが起こったのではなく、そもそも仮説が正しくなかったと考える。
0.05…5%より確率が低ければ、偶然とはいえないというわけですね。5%はけっこう確率低いですが。
仮説が正しくなかった…すなわちこのコインは公正ではなく、表が出やすいということです。もとの仮説は棄却されたと言います。
もとの仮説が正しかったというわけですね。
わかるんですけど、何かすっきりしません。
もし確率が5%を超えたら…
もし確率が0.05を超えたとしたら…
仮説が正しかった。もとの仮説が正しくない、すなわち、表が出やすくはない。サイコロは公正である。
…ここが違います。
確率が0.05を超えたら、仮説が正しくなかったとは言い切れない。しかし、もとの仮説が正しいことを意味するわけでない。
0.05を超えたら、サイコロは表が出やすいとは言い切れない。また、公正とも言い切れない。
仮説が棄却されない=仮説は否定できない。
つまり、サイコロを公正と認めたわけではないと。
やっとわかってきた!!
サイコロを10回投げて8回表が出る確率は、5.46…%で5%を超えています。
このとき、このサイコロが公正であるとは言えません。それもそうか。10回中8回も表が出てるのだし。
でも、このサイコロが公正であることもあり得ます。すなわち、表が出やすいとは言い切れない。たまたま8回でることもあり得るだろうと。
そうか、基準の0.05が分かれ目で、何か違和感があるのもそのためか。0.05とか 1 / 20 でめったに起こらないですし。
ようやく仮説検定の姿が見えてきた…かな。
では、具体的な問題例ではどうでしょうか。
品質が向上したと判断できるか?
「ある企業が発売している商品を改良し、10人にアンケートを実施したところ、9人が「品質が向上した」と回答した。この結果から、製品の品質が向上したと考えてよいか。仮説検定の考え方を用い、基準となる確率を0.05として考察せよ。」
仮説Ⅰ「品質が向上した」
これに反すして、仮説Ⅱ「品質が向上したと回答と、品質が向上していないと回答が全くの偶然で起こる」(品質が向上したといえない)
この仮説Ⅱを検証するために、コインを投げて表が出る実験を用いる。これは1 / 2で偶然起こる。
すると、9枚表が出る確率が0.01で、これは0.05より小さい。
非常に珍しいことが起こったのだから、仮説Ⅱが疑わしい。よって、仮説Ⅰが正しい。
つまり、品質が向上したと判断してよい。
もし、これが8人ならば、確率は0.05を超えて、仮説Ⅱを棄却できない。
かと言って、仮説Ⅰがまちがいで「品質が向上したとはいえない」ことを正しいと認めるわけではない。
9人の時は、いくら何でも偶然には起こらないだろうから、品質は向上したと言えるよね。
でも、8人の時は、たまたま起こったといえなくもなく、品質が向上したかは決められないよね。
何か回りくどいけど、単純なことのような…
ポイントは、仮説が棄却できなかったときですね。
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