模擬授業

今回は「模擬授業」についてです。模擬授業は、面接官や採用者、講師の前で授業を行います。

塾の採用試験での体験

私自身は、採用試験として一度だけしたことがあります。塾の採用で、授業をすることが何度かありましたが、それ以外は、実際に生徒さんの前で授業をしました。

生徒さんがいない状態で授業をするのは、ものすごくやりにくかったです。いつものように、生徒に発問しようとすると、目の前にはむさ苦しいオッサンが並んでいます。

当時40も過ぎて、一斉授業の場数は踏んでいましたので、授業自体で困ることはなかったです。それに、私は、あまりそういう場面で、緊張するタイプでありません。

流れるように授業をした後、面接官の人に評価されます。元来私は早口で、速いと指摘されます。まあそれは良いんですが、何かそういうやり方もあるよねみたいに言われます。

塾によって、授業や指導の良し悪しはばらばらで、価値観が大きく異なります。内心、またかよと思い、この人偉そうだなと気を悪くします。結局、その塾には採用されますが、辞退しました。

塾の勉強会での模擬授業

もう十年以上も昔の話ですが、いくつかの塾が集まる勉強会に参加する機会がありました。そこで、模擬授業のコンクールがありました。私は参加せず、見させてもらいました。

お題は、中学の数学の「一次関数の導入」です。よくありがちな単元です。ここを中学生に分かりやすく導入するには、技術が入ります。様々な切り口で授業を展開されて、楽しかったです。

当時は、塾は一斉授業が主流で、いかにいい授業をするかに価値があったように思います。私も若い時は、授業のやり方を追い求めて、研究して試行錯誤していました。

ただ、自己満足の「パフォーマンス」だったなと、今では感じます。一斉授業自体はいいし、模擬授業で技術の向上もいいです。しかし、一番重要な「成績を上げる」という目的が、薄れているように感じます。

それから塾も変わり、個別指導塾が多くなり、オンライン塾や自習型、管理型と移り変わろうとしています。個別指導でも、予習での授業がありますが、マニュアル化されて整備されています。

模擬授業コンクールは、昔懐かしい思い出だなとしみじみ感じます。

そこで、動画で、ある塾の「一次関数の導入」授業を見ました。ああこれこれという感じです。まさしくパフォーマンス。分かりやすくて、面白いんですが、何かコンクールみたい。

模擬授業での注意点

とはいえ、今でも塾の採用試験として、模擬授業を行う塾は多くあります。私自身も、採用者として、見させて頂いたこともあります。

模擬授業をするとき、注意点はあるのでしょうか。

まず、授業をしてもらうことで、一定のコミュニケーション能力を見ます。授業がうまいかどうかはあまり関係ありません。

普通に話せるか、説明できるのか、書けるのか(板書できるのか)など。まあ、板書する時に、生徒側から見て、板書の右側に立つくらいはした方がいいです。今は動画で検索すれば、一斉授業の仕方は分かります。

大事なのは「声」です。私自身、早口で、滑舌が悪く、声が小さいと良くないです。一斉授業の8割は「声」で決まります。模擬授業では、大きな声を出しましょう。

そして、さらに大事なのは「双方向」の授業です。説明だけの一方向の授業にならないように、授業は発問しながら進めましょう。理解の確認も随時しましょう。

私は、先ほどの採用時の授業で、生徒の代役の面接官に色々突っこんで、失笑を買いましたが。