化学の勉強⑤ 気体

今回は「化学の勉強⑤気体」です。

この単元は、気体の性質を正しく理解することが大切です。

特に、飽和蒸気圧がわかりにくく、今回とりあげます。

気体の圧力とは?

この単元では、気体の圧力(㎩)が多く問われます。

例えば、ある部屋に気体があるとします。気体は、部屋の空間に均一に分布しています。

数多くの気体分子が飛び回っています。22.4L あたり、6000000…(0 が23個) 個もあります。 そして、それらが部屋の壁に衝突します。

壁がそのとき受けた力(1m²あたり)が、気体の圧力です。その、分子が飛び回るイメージを持ちましょう。

温度が高くなると、圧力が大きくなります。それは、激しく運動する分子の割合が増えるからです。そして、壁にがんがんぶち当たります。

すべての分子が、みんな激しく動くわけではないのが面白いところです。温度が高くでも、あまり動かない怠け者もいます。まるで生き物みたいです。

蒸気圧=大気圧で沸騰

液体の分子は、気体になろうとして、ぐいぐい外に飛び出そうとします。そのときの力が(飽和) 蒸気圧です。

それを防ごうと、大気が上から抑えつけています。これが大気圧。この蒸気圧と大気圧が等しい時、液体内部から沸騰が起こります。

気体は、他の気体に影響を受けない

ある気体が、部屋にあります。その気体は、部屋の壁を押しています。それが、気体の圧力です。

そして、この部屋に、別の気体が入れられました。この2つの気体は反応しないとすると、もとの気体の圧力はどうなるのでしょうか。

実は、別の気体の影響を受けません。お互いが衝突して、じゃますることもほぼありません。それだけ、気体分子が部屋に比べて極小とも言えます。

この考え方は、非常に大事です。2つの気体が、それぞれ部屋に均一に散らばり、それぞれ壁を押します。ですから、部屋の圧力(全圧)は大きくなります。※ 上図参照

頻出問題としては、上の⑰や⑱があります。2つの部屋が1つの部屋になるとき、2つの気体が、お互いに影響せずに、それぞれ広がります。

気体の圧力は、(飽和)蒸気圧を超えない

先程の部屋に、気体を入れます。そして、部屋をどんどん狭くしていきます。

すると、気体は狭い所を飛び回り、激しく壁にぶつかります。その結果、気体の圧力が上がります。さらに、部屋を狭くしていきます。どんどん圧力が上がります。

しかし、ある時点で限界がきます。この時の圧力が、(飽和)蒸気圧です。この時、圧力が高すぎて、気体たちは近づき、そして液体になります。

気体と液体が混じった状態で、気体の圧力は上がりません。最終的には、すべて液体になります。

問題では、上の㉒や㉓の問題になります。ともに、まず、蒸気圧に達する時の物質量 (mol) を求めます。その物質量を超えてしまうと、気体は蒸気圧以上上がりません。

是非解いて、完璧に理解しましょう。

ちなみに、㉔の水上置換法での問題も頻出です。大気圧=集めた気体の圧力+水の蒸気圧です。

このように、頻出の問題を解けるようにしましょう。そのためには、一つ一つの理解が重要です。