よく、「算数の文章問題ができない」と相談されます。
なぜ、できないのでしょうか。
よく読めばできる~自信がない
大半は、読んだらできます。しかし、算数に自信がないと、脳が拒絶するのか解けません。単純な問題でも、文章になると難しいとなります。
周りからも「文章問題ができない」と言われると、本人も「文章問題ができない」と思い込むことが多々あります。
問題文を読めても、算数で答えを求めるまでのイメージが、できにくくなっています。まずは、「文章問題=難しい」という先入観を取り除くことです。
じっくりと落ち着いて読み、考えることが大事です。多く問題演習を強要したり、速く解くように圧をかえてはいけません。すると、とりあえず答えを出すことが先にきて、読み取る前に式を作ろうとします。
足し算、引き算、かけ算、割り算の概念が弱い
もちろん、それぞれの意味はある程度分かっています。しかし、文章題になると、途端に怪しくなります。
例えば「残りを求めなさい」のときは引き算ですが、なぜかできないときが多いです。残りを求める、例えばテープを切り取り残るときテープは減ります。減るから引き算だよね、まで思考が進みません。
6mは2mの何倍かのとき、割り算で求めます。6mを2mで分けていくと、3つとれます。だから、3倍というのがぴんときません。
これらの四則の意味を理解するには、文章問題を解くときに、何でたすのか、引くのかなど、想像してイメージを持って確認することが大事です。
パターン化して機械的に求めようとする
文章問題が苦手なお子さんは、問題を解くときに、頭の中でパターン化して解こうとします。こういう問題ではかけ算、こうきたらわり算というふうに。あまり思考せずに、楽に式を作ろうとします。
公式をそのまま使うのも、その一つです。先ほどの残りを求める問題で、それが道のりの場合、「道のり=速さ×時間」の公式で解こうとします。ですから、残りを求めるのに、ひき算がありません。
文章問題を演習することは大事ですが、過度にやり過ぎると、よりパターン化しようとして思考が止まるおそれがあります。
初めはたし算、ひき算、かけ算、わり算ごとでいいですが、最終的には混じった文章問題に取り組みましょう。市販のドリルの「算数の文章問題」でゆっくりと解いていくのがいいです。
その丸つけをするときに、ここはたし算とか、こういう問題はこう式を作るという風に、いわゆるやり方を教えるのは危険です。より苦手になる場合があります。
例えば、「300kmの道のりを、車が時速45kmで4時間走ると、残りの道のりは何kmですか」の場合。
「車が1時間に45km走るから、4時間で何km走る?」「4倍進むよね。」「だから、45の4倍で、45×4=180km進むよね。」「全部で300kmだから、どうなる?」
…といった感じです。その場面を想像するイメージがわかないと、文章題はむずかしいです。
小数、分数になるとできない
問題。「0.6Lのガソリンで 9.9 km 走ることができる自動車があります。29.7 km 走るにはガソリンは何Lいりますか。」
数字が小数や分数になると、実際のイメージがわきにくいので、急に式を作るのが難しくなります。
前半は、1L のガソリンで何 km 走るのか?から考えます。0.6L で 9.9 km だから、1L だと、もっと走るよな。倍近くで 20km 弱か…とここまで考えられる子は、かなり優秀です。
これが、「3L のガソリンで9km走る…」となると、想像がつきやすくなります。1L だと、3分の1だから9÷3となります。小数や分数は、整数に置き換えると、分かりやすくなります。
この問題の解答は「9.9 ÷ 0.6 = 16.5 29.7 ÷ 16.5 = 18 答え18L 」です。2つ目の式のわるところも、想像しないと式がつくりにくいです。
この小数・分数が、中学校の数学では文字になります。算数の文章問題ができないと、数学でも苦労します。
さて、先の問題ですが、文章題に強い子は、もっと想像力をはたらかせます。29.7 km は 9.9 km の3倍だから、ガソリンは3倍必要だから、0.6×3 = 18 と簡単に求めます。
パターンに押し込んで、想像力を奪うと、こういう発想はできません。
