とある塾の先生の教え

今回は、ある塾の先生の思い出です。

いくつもの塾で働かせていただき、これまで様々なことがありました。ほとんどは書けないことばかりですが、昔のことで時効なものはとりあげたいです。

塾の先生は、私も含めて癖のある人ばかりで、書くと悪口になります。勤めていた塾の関係者が読むと、気分を害されると思います。

もちろん、すごい人もいて尊敬もします。しかし、そうでもない人もいます。塾は、何の資格もいらないので、その人を責めることはできません。

そういう人は通用しないから、結局は生き残れないと思いたいです。しかし、意外と長く居続けます。偉そうに言いますが、私自身もそうです。まさに、目くそ鼻くそを笑うです。

現実は、塾はサービス業で、幻想を抱きすぎるのは禁物です。とある塾が、塾に対する批判のコメントに、「塾は金をもうける仕事の一つだから」と鮮やかに逆ギレしていました。また悪口ですね。

K先生の思い出

すみません。横道にそれました。

もう20数年前の話です。私は23,4歳で、ある個別指導塾の教室長でした。若くて何も知らない私は、わけもわからず奮闘していました。

半ば引きこもりの大学中退男が、いきなり社会に出て、生徒さん、バイトの人、保護者の方などと接して、教室を管理します。かなり大変でした。

K先生は、40歳前後の社会人講師でした。後に教員免許をとり、高校の先生になられました。いつも背広を着て、まじめという印象でした。

私とは特にもめることもなく、私みたいな経験のない若造の指示にも従ってくれました。

お叱りのお手紙

ある時、突然お手紙を頂き驚きます。教室で手渡しでしたが、内容は何人かの生徒についてでした。

その中で、医療系の専門学校に不合格だった生徒にふれていました。専門学校だと軽く見たのではないか、というお叱りでした。確か数Ⅰを塾でして、入試対策自体はきちんとしました。

しかし、当時専門学校がどれほど難しいのか分からず、ゆるい雰囲気を出していました。手紙自体は、記憶が定かではないのですが、きつい感じではなかったです。気になる生徒についてでした。

それを読んだ瞬間、私は頭を石で殴られたような衝撃を受けました。何となく塾で働き始めたのですが、人の人生に関わる仕事だと気づきます。それなのに、自分の取り組みが甘いことを思い知りました。

問題児への対応

また、少し複雑な事情を持つ生徒がいました。高校に入ったけれども、別の高校に入り直したいと。

その生徒がかなりの問題児でした。休みはしないものの遅刻はするし、不真面で勉強しません。授業中、うろついたり、講師になれなれしく話しかけてうるさい。他の生徒をにらみつけると。

今の私なら受け入れないですが、当時の塾は誰でも入塾させます。しかし、明らかに迷惑で、室長の私は対応を迫られます。

私自身当時は若く、今からは想像できませんが、血気盛んでした。ある時、ついに爆発して、その生徒に大説教をします。

半ば興奮して、何を言ったのか覚えていませんが、本気で勉強する気がないなら、塾をやめろと大声で怒鳴ります。そもそも、勉強する気もなく、逃げているのだろう、本当はどうしたいんだ…みたいな感じです。

その後、確かお母さんと二人であいさつに来て、今いる高校で頑張るだっだと思います。

その説教の後、K先生が私のところに来て、もろ手をとって「よく言った」と涙を流す勢いでうなずきました。当時の自分は、残念ながら少し引いていましたが。

K先生には、よくほめて頂きました。前任の責任者とは全く違う。若いのに、すごくよく考えてしているなど。

その後、本気で塾の仕事をしようと転職します。ただ、K先生の影響を受けたわけではないです。それでも、あの時の手紙は、塾で働く心構えを教えてもらいました。