今回は「中学生の成績を上げる⑥」です。
中2生との懇談で、普段どういう勉強をしているのか聞きます。
ほとんどが、学校のワークをすると言います。
定期テストは、学校のワークを何度もすれば、たいていはできます。ですから、ワークをいかにどれだけ勉強するかで、成績も分かれます。
学校のワーク
学校のワークを…
① 提出期限ぎりぎり、テスト前にあわてて解く。その1回だけ。最悪、答えを写して終わり。へたしたら、テスト前日にする。
論外ですが、結構多いです。言うまでもなく、成績は低迷します。論外です。
② 普段からワークを解いていく。提出には余裕で間に合う。そして、テスト前にもう1回解き直す。
割と、このパターンも多いです。ただ、たかだか2回解くくらいでは身につきません。それに、定期的に継続して勉強していない。そして、テスト前も、一通りで、勉強は薄いです。
平均より少し上まででしょうか。
③ ワークを何回も解く。最低3回…いや5回。
「ワークを何回も解け」はべたな勉強の仕方で、塾でも、学校でも言われます。しかし、実際に実行できるのはわずかです。
そして、当たり前ですが、ワークを何回も解くだけでいいわけがありません。成績上位者の勉強は、そこから先になります。
※ もちろん、通常の学習は、学校の予復習・宿題、塾の宿題など多岐に渡ります。
教科書、ノート
成績上位者になると、勉強の仕方も変わってきます。ワークを何回も解くだけでは終わりません。
ワークに出てくる問題や内容で、すべてカバーできているわけではありません。それでは、単元ごとの勉強が不完全なのは当たり前です。
ですから、上位者になるほど、教科書やノートなどを網羅して勉強します。
それこそ教科書の隅から隅まで全部覚える勢いで、細かく勉強を詰めていきます。成績最上位者に多い勉強の仕方です。
これは、非効率ではあります。時間がかかりますし、実際にテストに出ない問題も多く、ムダな勉強とも言えます。
しかし、これだけの勉強を積み重ねるから、学力がつくとも言えます。
例えば、英語にしても、教科書の本文を暗誦して、英文を書けるようにする。そこまですると、1位、2位の世界になります。
※ もっとも、中学生内容くらいなら、たいして勉強しなくても、ずっと上位をキープする人はいくらでもいます。
定期テストはいいが…
さて、定期テストはいいけど、診断テスト・中3の実力テストは良くないというケースが多くあります。
それは、定期テストのテスト勉強やふだんの勉強が、「うすっぺらい」からといえます。そのため、本当に力になっていません。
ワークをさらっとやって、場当たり的な勉強でごまかす。また、ワークだけを何回か解くくらいでは、力はつきません。
教科書で細かいところまで、全部勉強していく。これは、やり方の一つですが、時間と手間をかけて勉強する。同時に、学力も養成します。
結局、学力だとなりがちです。能力だと。
それは間違いではありません。しかし、能力を高めて、学力をつけるように勉強すべきです。
塾ですべきこと
長々と講釈を垂れましたが、じゃあ塾でどうやって成績を上げるのか。
シンプルに量をこなせばいい。
塾で、ワークを何周もすればいい。教科書から全部すればいい。
テスト前に塾に来てもらって、長時間テスト勉強すればいい。となります。
実際に、そうやってする塾もあります。当塾も、ふだんから時間が長いですし、テスト対策もかなりします。ただ…。
勤めていた塾では、もっとさせていました。
教科書を読んで、覚えてテストをして、学校のワークを何回もして、テスト範囲のプリントも塾でします。そして、テストの過去問もかなりします。
ただ…。
今の中2生が、1年後中3生になったとき、今以上の順位にいるだろうか。久米中の上位に食い込むだけの「力」をつけるだろうか。
どうも想像がつきません。
現在、久米中で140位、160位、180位、200位から、110位、70位、40位の壁が分厚すぎます。
しかし、能力や学力、国語力といった言い訳をするのはしゃくです。それらを塾や家庭学習で身に付けて、壁を突破すべきです。