今回は「答えからさかのぼる授業」です。
数学や化学の計算問題など、講師は答えや解法が分かっていて解説授業をします。
でも、生徒は解く時に、答えや解法はわかりません。
答えからさかのぼる授業
授業をする講師は、解法や解答が分かった状態で解説をします。
一方、生徒は答えを知らない、どうやって求めればいいか分からない状態です。講師が優位な立場と言えます。
そして、講師は分かっている解法や解答からさかのぼり授業をします。
あらかじめ引かれたルートに従い、その道筋を示します。その道筋は平たんで通るのが楽です。
そこを講師が先に行き、生徒があとからついてきます。
それが問題の解説ですが、生徒が一人で解けるかどうかは疑問です。時間を置いて復習するとしても、その道に乗っかるのでは自力とは言えません。
答えからさかのぼり、美しいわかりやすい解説で、講師は満足げです。言い方は悪いですが、こういう解説よく見ます。
では、どうすればいいのか。
一つは、当たり前ですが、講師があらかじめ自力で問題を解くことです。解説見ながらでないです。
難しい問題を解けなくても指導はできますが、基本的には解けないのに教えるのは…。
いえ、仮に難問で解けなくても、どう考えたか、どこで止まったか…が後の解説で生きます。
解説通りの授業
中には、解説通りの授業をする講師もいます。へたしたら解説をそのまま読み上げて、そのまま板書します。
事前に解いていないのか、授業準備をしていないのか、機械が読み上げるようです。
そして、その解説には意志がありません。講師も完全に理解しているか怪しいです。
さらに、それを聞く生徒はわかりにくいです。
ただ、答えのきれいな道をたどる美しい解説と比べると、実は生徒にとってはいいのかも。自分で考えるので。
私は、その講師に「生徒が考えるためにわざとわかりにくくしてるんですねえ」と嫌味を言います。嫌な奴ですね…。
授業準備が逆効果?
私自身は、昔から授業準備をかなりします。小中学生の問題は全部は解かないですが、どう解説するかなど考えます。
すると、勤めていた塾ではよく驚かれました。授業準備しない講師多いんですね。
ですから、授業自体はわかりやすいと思います。その評価は受けます。
しかし…
その授業がわかりやすいゆえに、平坦な道ゆえに、逆効果なのではないかと感じます。
その場ではわかった「気がする」だけで、なぜそう考えるのか、次に似た問題が出たら解けるのか。
答えを探す解説授業
例えば、化学の理論の複雑めな問題。
解説の最初にある、化学反応式や計算式。
そこから解説が始まりますが、なぜそれが出てくるのか。問題に対してどう考えるのかが大事です。
とりあえず、物質量(mol) を求めとく。化学反応式を書く。など初動をどうするか。
そして、その先をどう考えを進めるか。
また、解説通りに長々とばか丁寧に解くと、時間がいくらあっても足りません。
これは事前準備よりも、その場で実際に講師が解くつもりでの解説かもしれません。
そして、生徒を置き去りにせず、途中で発問するなど相互対話もすべきです。
というわけで…
何度か、準備をせずに初見で解きながら解説をしてみました。解答解説はありますが、なかなか緊張感ありますね。
解けなかったら恥ずかしい? 解けずに悩む、あるいは間違う。それこそが生徒自身のリアルな姿です。授業としてはよくないですが。
リアルに解く授業
とある塾の高校数学の採用基準で、進研模試の問題を初見で解いて授業できるかどうかと聞きました。
解答解説はあるのか分かりませんが、なかなかいい基準だなと思います。
高校数学を指導するのに、それくらいは解く力がほしいです。それに、その場で解いて授業というのがなかなか。
答えからさかのぼるような解説授業はダメだという意志を感じます。
