塾講師の力量・完

今回は「塾講師の力量・完」です。

私自身の反省を多く含みます。

これまで、生徒を指導する「教務」の能力を取りあげてきました。

しかし、長年この仕事をしていると、塾講師に必要な力量は、もっと違うところにあると感じます。

そして、そのことが多くの塾講師に欠けているのではないか。また、見えていないのではないか。あるいは、見ようとしていないのではないか。

私が思うその力量は…

① コミュニケーション能力  ②  社会人としての一般能力

特に、②は強く感じます。

私自身、これまでいくつもの塾で勤めてきました。しかし、うまく折り合いがつかず転職をくり返します。社会人として未熟だと反省します。

👇前回です。

塾講師の力量・続③

コミュニケーション能力

教える、指導する、管理する…いずれもコミュニケーションが重要です。

目の前の生徒を指導します。そのとき、生徒とどう話すか、その言葉や会話により成果も大きく変わります。

ほんの一言で、やる気が出る、あるいは逆にやる気をなくす。

できるようにする、成績を上げるには、生徒をどう動かすかです。いや、生徒がみずから動こうと思えるかです。

塾講師は「教える」ことにこだわりがちです。目の前の生徒を見ず、独りよがりになり生徒をおいてけぼりにします。

その方が楽で、自己満足に陥りやすいです。

また、生徒だけではありません。

社員講師になれば、対外の交渉も求められます。

特に、お客様である保護者対応は重要です。

塾は、お金を出しているのは保護者で、サービスを受けるのは子供とねじれています。それぞれとコミュニケーションが取れていないと、様々な複雑な行き違いがあります。

さらに、同じ塾の講師とのコミュニケーションも重要です。同僚の講師、塾長など先輩講師、また後輩の講師。それぞれの立場で、どう接していくか重要です。

また、塾に来られた方、近所の人なども。塾は閉鎖的な空間になりやすく、対外対応が粗雑になることもあります。

私自身は、この人間関係が粗雑で、いつももめていました。

社会人としての一般能力

今になって一番重要な力量だと思います。

塾講師だけでなく、多くの仕事でも同じでしょう。

言い方が悪いですが、塾講師は一般常識に欠けるアウトロー的な人が多いです。

私自身がそうでしたし、20数年前は、一般企業ではやっていけないならず者が多かったです。

※  今は塾の業界も改善されて、昔に比べればまともになったと思います。

社会人のマナー、礼儀作法、服装…などなど。そして、仕事のスキル。

例えば、塾に勤めている場合、その塾の利益となるように働くのは当然です。

塾の場合、生徒の指導に純粋に集中して、そこに力を入れがちです。一方、営業活動に対しては、やりたくない、悪く思う傾向があります。

生徒の数を増やして、利益を塾にもたらすのは当然です。

例えば、塾を開く場合…

塾での経験がある人と、塾の経験が全くない人。この両者の成功率はあまり変わらないと聞きます。

真偽のほどは不明ですが、私はそうだろうなと思います。

塾で勤務経験がなくても、社会人として能力が高い人ならば、容易に成功できるでしょう。

 

ということで、偉そうに塾講師の力量について書いてきました。

そして、今個人塾を開いて、塾を維持する能力はまた別物だと強く感じます。それについては、もうしばらくすれば言及できるかもしれません。